軸組?枠組?

こんにちは、B子です。
いつも社長から植物の話題ばかりといわれているこのブログですが、たまには住宅のお話など。

弊社の工事ではないのですが、最近、我が家のご近所で新築の家が建設中です。
その現場を見た家族から「なんで屋根がないの?雨が降ったら水浸しになるんじゃ……?ベニヤが水に濡れて劣化するんじゃない?」と疑問が出たので、それに対する返答をブログのネタにしちゃえばいいんじゃないかと思いついたわけです。

まず濡れないに越したことはないのは間違いないです。
ただ実際のところ、できるだけ濡らさないように雨の多い梅雨時期などを避けるといった工夫はできても、天候自体は人間がどうにかできるものではないので、工期中に雨が降ってしまうことは普通にありますよね。
住宅建築に興味のある方なら、「屋根がない」の言葉で現場を見ずともピンとくるかと思いますが、そのお宅は木造枠組壁構法で作られていて、2×4とか2×6などがこれに含まれます。
19世紀にアメリカで生まれた構法で、欧米においては標準的な木造住宅の構法なのだとか。
日本でよく見る柱や梁といった軸組で支える木造軸組構法に対して、フレーム状に組まれた木材に構造用合板を打ち付けた壁や床で支える箱型構造をしているのが木造枠組壁構法で、下の階層から組んでいくので、棟上げの次に屋根を作る木造軸組構法に比べてどうしても屋根ができるまでに時間がかかるんですね。
なので枠組壁の場合は、屋根ができるまでは養生で保護して少しでも濡れるのを防ぐしかできないのが実情かと。
私は見ていないのですが、実際にそのお宅もビニールシートで養生されていたようですし。
ほんと雨仕舞の点では軸組の方がポイントが高いです。
それでも枠組壁構法には規格が統一されているため材料の準備が容易で工期自体は短くて済む、面で支えるので耐震性や耐風性に優れている、高気密・高断熱といったメリットもあるんですよ。
高気密・高断熱であるがゆえに内外の温度差が大きく結露が生じやすくなることや、それに伴ってカビやダニも発生しやすくなること、面で構成されているがゆえの開口の制限、後々に間取りの変更を伴うリフォーム工事への柔軟性がないなど表裏一体のデメリットもありますが、そこはもう住まわれる方の価値観次第で強みにも弱みにもなるところです。
家は高価なものですし、人生のうちに何度も建てられるものではないからからこそ、メリットとデメリットをしっかり検討して、どうぞご自分の納得のいく家を建ててくださいね。
あ、その時は是非、弊社にお気軽にご相談ください。

それでは今日はこの辺で。
また次回をお楽しみに!